2020年12月からアニメ『進撃の巨人シーズン4』の放送が開始されました。
まだ原作が連載中にも関わらず、今回のシーズン4でストーリーが完結するそうです。
原作を追い続けている人はアニメのクオリティが非常に気になっているかと思います。
ですが今回のアニメ化に期待がある反面、制作会社が『MAPPA』に変わったことで不安ではないでしょうか?
放送前は今回の制作会社の変更に対し、
作画崩壊しないかな?
クオリティが下がるんじゃないか
との懸案も聞こえてきます。
そんな原作既読組のために今回、アニメ版『進撃の巨人 シーズン4(ファイナルシーズン)』の感想記事を書きました。
私は無類の『進撃の巨人』フリーク。『進撃の巨人』の最新話を目当てに毎月別冊マガジンを購入していて、原作既読組の気持ちを誰よりも深く理解している自信があります。
この記事を読めば、原作既読者が『進撃の巨人 シーズン4(ファイナルシーズン)』を見るべきか判断できるでしょう。
これまでのアニメ『進撃の巨人』のあらすじ
まずはこれまでのアニメ『進撃の巨人』のおさらいを兼ねて簡単にあらすじを紹介します。
『進撃の巨人』はこれまで3回アニメ化されていて、
- 「進撃の巨人」
- 「進撃の巨人」Season 2
- 「進撃の巨人」Season 3
というふうにシーズン表記されています。
それぞれシーズンで原作をどのように割り振っているのか見ていきましょう。
「進撃の巨人」(最初のアニメ化)
最初にアニメ化した『進撃の巨人』は物語の一番最初から『女型の巨人』を捕らえるまでになります。
物語の最初と言うのは、『超大型巨人』が『ウォールマリア』を破壊するシーンからですね。
第一話のクオリティとストーリーの大胆さに度肝を抜かれ、自然と視聴決定したことを覚えています。
「進撃の巨人」Season 2
『「進撃の巨人」Season 2』は1期からの続きから始まりました。
そこからハンネスさん(1話で飲んだくれていた駐屯兵団の人)がダイナ・フリッツの巨人に食べられ、エレンが『座標』の力に目覚めるまで。
このあたりのエピソードを原作で追っていて、エレンたちが巨人に囲まれた時は、「どうやってこの窮地を抜けるんだ?!」とキャラクターの絶望と同化しながら読みふけってました。
「進撃の巨人」Season 3
「進撃の巨人」Season 3は、
- 「進撃の巨人」Season 3 Part.1
- 「進撃の巨人」Season 3 Part.2
と2パートに別れた変則的な構成。
『Part.1』は作中屈指のわかりにくさの『王政編』。
『Part.2』は『ウォールマリア奪還編』です。ここでこれまでの因縁に一旦決着が付き、ついにエレンたちは壁の外を旅し、海にたどり着きます。
『ウォールマリア奪還編』は作中屈指の盛り上がりでしたね。
『王政編』は全編通して不人気なエピソードですが、私は人間同士の騙し合いと戦いを楽しんで読んでいました。
「進撃の巨人」The Final Seasonのあらすじ
そしてついに迎えた最後のアニメ化。
正式タイトルは
「進撃の巨人」The Final Season
です。ファンの間では『シーズン4』とも言われています。
物語はエレンたちが海を見るというラストから数年後。
これまでアニメ化されてきた3シーズンをひとくくりに『パラディ島編』とすると、『シーズン4』は『マーレ編』にあたります。
話の軸はエレンたち『壁内勢力』から、大陸の大国『マーレ』に。
- マーレで起こっている人種問題
- 世界全体の技術革新による、巨人の兵器としての陳腐化
これらを時代背景としながら、パラディ島から帰還した『鎧の巨人』の継承者ライナー、少年兵ファルコやガビ、その他マーレの人々に物語のスポットが当たりながらストーリーは進行します。
原作では予告なくマーレ編が始まりました。
「いきなり新連載がはじまった?!」と焦って最初のページに戻り、タイトルロゴを確認したことを覚えています。
原作既読組は観るべきか?
まず、この記事を読んだ人が一番気になっているであろう疑問の答えを述べます。
その疑問とは、
原作既読組は見たほうがいいのか?
ということ。
その答えは、
是非見るべき!
です!
原作既読組が『進撃の巨人 シーズン4』を見るべき理由
なぜ原作既読組は『進撃の巨人 シーズン4』をぜひ見るべきなのでしょうか?
その理由は原作の名場面が声優の名演技付きで見られるからです。
筆者は特に
- ライナー役の細谷佳正さん
- エレン役の梶裕貴さん
このお二方の演技に注目してみてほしいと思っています。
ライナー役の細谷佳正さんの演技
まずライナー役の細谷佳正さんの演技に注目してみてください。
原作を読んでいる人なら忘れないでしょう、
- 銃を咥えるシーン
- エレンと再開したときの懺悔
- 各シーンに挟まれるライナーの苦悩
これらのシーンに目が離せませんでした。
ライナーの心の葛藤をかなり丁寧かつ繊細に演じていらっしゃいました。
ライナーが絡む箇所は全て真面目なシーンなのですが、気持ちの入った名演につい吹き出してしまいました(笑)
エレン役の梶裕貴さんの演技
続いて演技に注目する声優の2人目は、エレン・イェーガー役の梶裕貴さん。
少年だったエレンの「巨人はすべて駆逐してやる!!」という恨みと意思の固さのこもった演技は非常に惹きつけられるものがありました。
今回のアニメ化では4年経ち大人になったエレンが出てきます。
精神的に成長し、落ち着いた雰囲気の演技でした。
では「感情の昂ぶった演技をしていないから、魅力がなくなったのか?」というと、そんな事はありません。
少年時代のエレンの意思の固さはそのまま、クールな振る舞いが加わり、今までのエレンとは違った魅力を醸し出しています。
ライナーとの邂逅シーンは必見です。
エレンのあまりの落ち着きっぷりに、怯えているライナーのほうに感情移入してしまいました(笑)
「進撃の巨人を観るべき理由」のまとめ
- ライナー役の細谷佳正さん
- エレン役の梶裕貴さん
どちらもそれぞれ魅力的な演技をなさっています。「この2人の演技を聞くためだけに『進撃の巨人 シーズン4』を視聴すべき!」と言い切っても過言ではないでしょう。
良かったシーン
前のトピックでは『進撃の巨人 シーズン4』を観るべき理由を、キャラクター別の観点で語りました。ここからはシーン別で考えて、良かったシーンを紹介します。
5話まで見て、1番「ここはすごい!」と思ったシーンがあります。
それが、1話でマーレの巨人たちが敵国の中等連合を蹂躙するシーンです。
制作会社が『WIT STUDIO』から『MAPPA』に変わったことで不安を感じていた
良かったシーンの詳細に入る前に、まず今回のアニメ化に際して不安だった点を話させてください。
それは、ご存知かもしれませんが『進撃の巨人 シーズン4』にて制作会社が変更されたこと。
これまでアニメ化されてきた『シーズン1』〜『シーズン3』までの制作会社は『WIT STUDIO』でした。
しかし『進撃の巨人 シーズン4』からは『MAPPA』へと変更になっています。
今まで進撃の巨人では『WIT STUDIO』のハリウッド映画のようなカメラワークを用いて圧倒的な空間描写を表現してきていました。
そのカッコよさにシビれて、これまで進撃の巨人のアニメを見続けていたのです。
それが今回、制作会社が『MAPPA』に変更されたことで「今までの良さが失われてしまうのではないか」と不安でした。
MAPPAはMPPPAで最高のアニメ化をしてくれた
しかし、実際に1話のマーレと中等連合の戦いを観て、その不安は消えました。
制作陣のスゴさを感じた点は次の3つ。
- CGの巨人たちのスピード感のある戦闘。しかもアニメGC独特の不自然さは全く感じませんでした。
- なにが起きているか分かりやすいカメラワーク。キャラクターが何に注目しているかハッキリ理解できるカメラワークでした。
- 戦闘中に挟まれる説明セリフはテンポを削がれることなくメリハリを効かせてくれます。
総合すると、漫画の各シーンをアニメ映えするよう的確に表現されていた、という印象です。
MAPPAの作った見ごたえのある戦闘シーンは、原作を読んでいるからこそ「どう表現されているのか」「MAPPAがどう表現してくるのか」という視点から私達を楽しませてくれます。
印象的だったセリフ
原作とセリフが異なっていたシーンがあったのでご紹介します。
マーレの戦士候補生、ファルコが爆発の衝撃から目覚めるシーンで、「あれ?俺たち、変な機械をつけて飛び回ってなかったか?」と発言していました。
このセリフは原作にはなく、アニメオリジナルシーンとして挿入されています。
おそらく原作未読の人のために追加されたシーンでしょう。
いきなりの場面転換に初見の人が混乱しないようにするための措置なのかと。
原作を読んでいたときは、エレンたちが海を見た次の回からマーレの戦争でしたからね。
このように、ところどころ初見の人が観やすいような作りになっています。
漫画を追っている人にとっては、このような追加シーンはただの蛇足でしかありません。
しかし原作との違いを比較することはアニオタにとって楽しみ甲斐のあるアニメの見方でしょう。
『進撃の巨人 シーズン4』はこんな人におすすめ!
- 『進撃の巨人』の原作を読んでるとき、「マーレ編で声優がどんな演技をするのかな?」とワクワクした人
- 作画が変わっても気にならない人
- 「『進撃の巨人』がとにかく大好き!」という人!